2008年10月05日

RPGの目線、ジュブナイル

最近ではゲーム分類の冠に色々と呼称を付けているタイトルがありますが、そんな中で意義深いと感じた表記が『ジュブナイル』です。ジュブナイル(juvenile)には『少年少女向けの』という意味があり、文学では大まかにティーンエイジャー向けの様々な物語という意味合いにも使われます。さらに低年齢向けの物語は童話となります。

ゲームとして見た場合、ロールプレイングゲーム(RPG)だからといってストーリーや演出が必要というわけではないのですが、うまく使えば盛り上げる要素になります。ストーリーを組み込んだRPGでは、ゲーム部分とは別に物語の内容も出来の良し悪しに関係してきます。

今となってはRPGのストーリーといえば、ファンタジーでの青少年の武勇伝といった無個性な話が定番ですが、文学のジュブナイルや童話の完成度から見ると構図が幼稚で見劣りします。陳腐な設定とストーリーで良しとするメーカーの安易さがRPGの内容を薄っぺらにさせていて、創作能力に疑問を感じます。

ゲーム要素が希薄なテキストアドベンチャーではストーリーの内容が核心となるため安易な造りは少ないと感じますが、ストーリーへの意識を敢えて表したのか、知る範囲ではジュブナイルを掲げたゲームは東京魔人学園シリーズが最初になると思います。遅れてRPGではペルソナ3のようです。

近々NDSでリメイクされるようですが、'98年6月発売の東京魔人学園シリーズ(プレイステーション)は、学園+化け物の設定で永井豪の作品を連想させます。システムは'96年9月発売のサクラ大戦(セガサターン)に近いようですが内容を含め詳細は把握していません。ペルソナ3と4も含めて各タイトルでは設定を現代としたことで話の構図に幅が出ています。抑制的に調べた範囲では結末らしき所もジュブナイルとして見劣る気はしません。

話の深みを追求すると一般小説に匹敵することが必要になりますが、推理テキストアドベンチャーは最近ではユーザーの裾野を広げているようです。必須ではないものの、構図を考えれば登場人物の設定は高齢化することになるでしょうが、今のRPGの製作側で見合った厚みのあるシナリオが手掛けられるのか問われることになりますし、ユーザー側の精神的な成熟度も問われます。

善と悪の構図で何でも大団円では話は死にます。イソップ寓話の『アリとキリギリス』ではキリギリスが無惨に絶命してこそ本当の話が始まると考えます。良い意味で期待を裏切られコントローラーを震わせながら最終クリアに向かうゲームに、ストーリー偏重RPGが来るのかどうか、その時を待つ。

タグ:RPG ゲーム
posted by 台場一 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ロールプレイングゲーム全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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